【ウマ娘season2】第4話「TM対決」あらすじ・感想・競走馬の史実

ウマ娘 プリティーダービー

【ウマ娘プリティーダービーseason2】の第4話「TM対決」のあらすじと感想及び“競走馬の史実”について書いていこうと思います。

前回までの【ウマ娘season2】に関しては、以下の過去記事を参照してください。

第1話【ウマ娘season2】第1話「トウカイテイオー」あらすじ・感想・競走馬の史実

第2話【ウマ娘season2】第2話「譲れないから!」あらすじ・感想・競走馬の史実

第3話【ウマ娘season2】第3話「出会い」あらすじ・感想・競走馬の史実

主な登場キャラクターについて

◆トウカイテイオー

【ウマ娘season2】で主役のウマ娘。チーム「スピカ」に所属している。

「皇帝」の異名を持つシンボリルドルフに憧れており、ルドルフと同じ“三冠ウマ娘”を目指していた。
皐月賞と日本ダービーに勝利し、秋に開催される菊花賞に勝てば“三冠ウマ娘”になれる所だったが、日本ダービー後に骨折していることが判明し、年内休養となった。

“三冠ウマ娘”になれなかったが、“無敗のウマ娘”で居続けることを次の目標にして、年明けの大阪杯に挑む。

◆メジロマックイーン

名家・メジロ家の令嬢。トウカイテイオーと同じチーム「スピカ」に所属。

日本ダービー後に骨折していることが判明したトウカイテイオーに対して、サポートの手配をするなどをしてテイオーを支えた。
自身は長距離のレースを得意としており、第3話では天皇賞(春)の前哨戦となる阪神大賞典で勝利した。今年の天皇賞(春)も勝利すると同レース2連覇となる。

◆ミホノブルボン

トウカイテイオーの世代より一つ下のウマ娘。
トレーナーが提示する驚異的なトレーニングメニューを黙々とこなす努力の天才。

左)ミホノブルボン、右)ライスシャワー

◆ライスシャワー

ミホノブルボンと同じ世代のウマ娘。
「自分がいると周りが不幸になってしまう…」と思いこんでおり、他人を避けている。

◆トレーナー

チーム「スピカ」の専属トレーナー。同チームに所属するウマ娘たちのサポートをしている。

第4話「TM対決」のあらすじ

10ヶ月ぶりのレース、大阪杯に出場したトウカイテイオーは勝利をおさめ、無敗のまま、前年勝者のメジロマックイーンが待つ天皇賞(春)に出場することが決定します。

トウカイテイオーとメジロマックイーンが直接対決することになる天皇賞(春)に世間の大きな注目が集まりますが、さらにもう一人注目を集めるウマ娘がいました。皐月賞に出場するミホノブルボンです。

トウカイテイオーはスタミナを鍛える練習を、メジロマックイーンは瞬発力を鍛える練習メニューをトレーナーから課されます。

そして「スピードは天賦の才、スタミナは鍛錬でカバーできる」という黒沼トレーナーのもとでミホノブルボンは驚異的な量の坂路トレーニングをこなしていきます。

<前半終了>

トウカイテイオーやメジロマックイーンが出場する天皇賞(春)を翌週に控え、無敗のまま皐月賞に挑むミホノブルボン。結果はミホノブルボンの圧勝劇で幕を閉じます。

トウカイテイオーとメジロマックイーンの共同記者会見が行われ、トウカイテイオーは「地の果てまで走っていきます」と発言すると、メジロマックイーンは「では私は、天まで駆けていきますわ」と応戦するのでした。

トレーニングを終えたトウカイテイオーに対し、声をかけるシンボリルドルフ。
2400メートル以上のレースに参加したことがないトウカイテイオーは「自分は挑戦者としてマックイーンに挑む」とルドルフに告げる。

一方のメジロマックイーンは、新聞やテレビなどで、前年の天皇賞(春)の覇者である自分よりもトウカイテイオーに人気が集まっていることに不満を抱いていたが、“おばあさま”から励ましの言葉を貰い決意を新たにするのでした。

<第4話終了>

第4話「TM対決」の感想

【ウマ娘(1期)】で主役だったスペシャルウィークが、本格的にボケ担当キャラになってきましたね~w

メジロマックイーンのトレーニングに献身的に付き合うゴールドシップに涙、涙です。

テイオーとマックイーンの共同記者会見の場での発言は、テイオーの騎手とマックイーンの騎手の言葉を引用したものとなっていました。
ちなみに、テイオーの騎手は名手・岡部幸雄騎手で、マックイーンの騎手は天才・武豊騎手です。

ウマ娘ミホノブルボンのトレーナーである黒沼トレーナーは、競走馬ミホノブルボンの調教師で「鍛えて最強馬をつくる」という信念を持った故・戸山為夫調教をモチーフにしたと思われるキャラクターでした。

ブルボンが黒沼トレーナーを“マスター”と呼ぶし、ブルボンのキャラクターボイスが“某アニメのセイバーさん”の声に似ていたので、「まさか川澄綾子さんがウマ娘に登場か!」と思いましたが、エンディングテロップを見て、「自分の耳はまだまだ声ヲタのレベルに達していない」と反省しました。

ウマ娘ミホノブルボンのキャラクターボイスを担当するのは、長谷川育美さんでした。

それにしても、マックイーンが“おばあさま”と呼ぶ女性のキャラクターボイスが榊原良子さんで驚きました。こちらは間違えなかった。

この“おばあさま”が、メジロ牧場の元会長である故・北野ミヤ氏なのか、メジロアサマのことなのか分かりませんでした。

榊原良子さんの声って、厳しくも優しい威厳のある声ですよね。榊原さんの演じるキャラには「~~様」という呼び方がしっくりきますね~

トウカイテイオー役のMachicoさんと、メジロマックイーン役の大西沙織さんの「キャストコメント」は以下のとおりです。

競走馬の史実「内国産馬と外国産馬。○父と〇外

この段落では1990年代の競馬界での出来事や感想を書いていこうと思います。

※今後のアニメ【ウマ娘season2】に関するネタバレ要素が含まれているかもしれません。ここから先を読む際はご注意ください。

私が競馬を本格的に見るようになったのは、1990年の後半からでした。

それまでは「日曜日の午後3時から競馬中継やってるな~」くらいにしか興味をもっていませんでしたが、1997年ころに発売したPlayStation用ソフト【ダービースタリオン(ダビスタ)】を友人に勧められて、プレイするようになってから競走馬に興味を持つようになったのでした。

「【ダビスタ】がキッカケで競走馬、競馬に興味を持った」という人は、結構いたと思います。

そんな競馬初心者である私が最初に気になったのは、内国産馬と外国産馬のレベルの違いでした。

内国産馬とは、日本国内で生まれ、そのまま競走馬になった馬のこと意味しています。

父馬が外国産でも日本で種牡馬入りしていて、国内で生まれれば、その仔は「内国産馬」となります。

さらには、父馬が内国産馬で、その仔も内国産馬であれば「父内国産馬」に分類されていました。これらの馬は〇の中に“父”という表記がされるので、「〇父(まるちち)」とも言われていました。

ヒシアマゾン、タイキシャトル、シーキングザパール、グラスワンダー、エルコンドルパサー、アグネスデジタル、クロフネ、シンボリクリスエス…

これらは外国で生産され、日本で走るために輸入された一部の競走馬たちで、「外国産馬」という扱いでした。「〇父」に対して、外国産馬であることを示すために〇の中に“外”という表記がされ、「〇外(まるがい)」と呼ばれていました。

「〇外」たちは、1000~1400のスプリント路線、1600~2000のマイル・中距離路線、そして、ダートコースで圧倒的な成績を残していきました。

驚く点はもう一つありました。それは「成長速度の違い」です。
父内国産馬を含む内国産馬よりも、外国産馬の方が仕上がりが早く、当時の3歳(現2歳)から活躍する競走馬が多数おりました。

左)エルコンドルパサー、右)グラスワンダー

【ウマ娘(1期)】では、ウマ娘エルコンドルパサーが日本ダービーに出走していますが、当時の外国産馬は日本ダービーをはじめとするクラシック戦線には出走できませんでした。

競走馬スペシャルウィークやセイウンスカイ、キングヘイローが「内国産馬の3強」と呼ばれ、エルコンドルパサー、グラスワンダー、スペシャルウィークの3頭が「世代3強」と呼ばれていた時代でした。

「“クラシック・ディスタンス”と呼ばれる2400メートルのレースで外国産馬と互角に戦えるのは、スペシャルウィークだ」という競馬ファンの思いから、スペシャルウィークが“日本総大将”と呼ばれるようになったと記憶しています。

セイウンスカイやキングヘイローだって弱い競走馬ではなかったのですが、エルコンドルパサーとグラスワンダーの2頭の能力が際立っていました。

そんな中、毎日王冠(GⅡ)で、その2頭の外国産馬に圧勝した1つ年上のサイレンススズカの消失は、当時の日本競馬界においては大きな損失でした。

サイレンススズカ

90年代から00年代にかけては、内国産馬と外国産馬のレベルの違いが明らかでしたが、2005年頃のディープインパクトが出現したころから、その勢力図は少しずつ変わっていきました。

そして今では、外国産馬の出走制限が緩和・撤廃されるレベルに追いつくくらいに日本の競走馬も強くなりました。それに貢献したのは、アメリカ産馬のサンデーサイレンスです。

アメリカ産馬のサンデーサイレンスが日本で種牡馬入りして、その仔たちが外国産馬に負けないようなレースを見せてくれました。

左からゴールドシップ、スペシャルウィーク、メジロマックイーン

競走馬としてより種牡馬として活躍したサンデーサイレンス産駒もいます。その馬の名はステイゴールド。
世代的にはスペシャルウィークの一つ上で、サイレンススズカと同期同父となります。

ステイゴールドは、何度も国内のG1レースで3着以内に入るものの、日本ではGⅠ馬になることができませんでしたが、香港のGⅠレースに勝利後引退し、種牡馬入りしたのでした。

そのステイゴールドの代表産駒として、オルフェーヴルとゴールドシップの名があがります。

オルフェーヴルは三冠馬になり、ゴールドシップは皐月賞や菊花賞を勝ち多数のGⅠレースで活躍しました。

オルフェーヴルとゴールドシップにはもう一つ共通点があります。それは、両競走馬とも母の父がメジロマックイーンだということです。

メジロマックイーンの仔でGⅠレースを勝利した競走馬はいませんでしたが、母の父として怪物級の活躍馬を2頭輩出したことになります。

メジロマックイーンの血統表を見れば分かるのですが、2代前からメジロの冠名を持つ馬ばかりで、5代前までに遡っても名種牡馬・ノーザンダンサーの名前が出てこないという稀有な血統です。

メジロマックイーンの血統は、ノーザンテーストやサンデーサイレンスなどの競走能力の強い種牡馬が輸入される前の日本競馬界を象徴するような血統です。

今の日本競馬界には、ノーザンダンサー系やサンデーサイレンスの血を受け継いだ種牡馬たちが溢れかえっており、ノーザン系やサンデー系の種牡馬が生き残るには、それらの血が薄い繁殖牝馬が必要になってきています。

後継種牡馬を残すことはできなかった父内国産馬の血が活躍するのは、母系に入ってからかも知れませんね。

【画像引用元:ウマ娘公式Twitter】
https://twitter.com/uma_musu